メディアリテラシー
Blogにしろ、個人サイトにしろ、いろいろな掲示板にしろ、
2ちゃん(私は覗かないが)にしろ、ネット界で書き連ねられる
言葉のベースには、マスコミ不信、特に新聞不信、中でも
朝日新聞(岩波含む)的論調への反発というものがあるような気がする。
で、実際に、ネット上で、マスコミに載った記事の事実の誤りの指摘で
あるとか、マスコミが単純化して報道する世論に対するカウンターである
とか、が極めてよく整理されたかたちで提示されることも多い。
つまり、マスコミの報道を、単純に事実として受け取るのではなく、
検証したり、他の可能性を探ったりして、相対化するという態度がある訳だ。
メディア・リテラシーとして、ひとつの正しい態度なんだろう。
しかし、一方では、それだけマスコミ不信なわりに、そして、実際にマスコミの
一方向的に流れやすい論調に対して冷静に批評的視点で意見を提示している人が、
ある局面では簡単にマスコミの報道に影響されているのを見ると、メディア・リテラシー
って、難しいよな、と思う。
旧聞に属するが川淵キャプテンが、日本代表の加地のプレーに対して、批判をした、
という報道が出た。
その際に、FC東京のファンの方や、「ジーコ&川淵批判派」(私は、本当は~派という
切り分け方は好きではないが)が噛みついた。
●たとえば、こんな方々
MASSER BLOGさん
やる気のない日々さん
こちら東京都蹴球部AOA課さん
親指立てて走りますさん
日々是精進セピアさん
その中には、いつもはサッカーに関する意見、見識で、参考にさせていただいていた
方もいた。
普段は、冷静で、広い視野で日本代表のプレーの問題やら、サポートしているチームの
プレーやらの記述をされている方々だった。
記事の見出しに「川淵、加地を酷評」とか出ており、たしかにそういう言い方をされると
批判をしたくもなるのだろうが、記事の地の文を読むと、普段冷静な方々が、そんなに
噛みつくような内容には、私にも思えなかった。
内容的には、川淵キャプテンが、加地(と三都主)に、はっぱをかけた、少し厳しめに
言っても、檄を飛ばす(本来の意味ではない)と言った程度の発言にしか見えないの
ですが。
どうも、みなさん、メディアのつけた記事の見出しに、印象を引っ張られてしまって、
冷静さを欠いてしまったように思えるですが……。
そのお気持ちもわからないのではないですが。
私も、メディア上の報道をもとに書き込みする時には、気をつけようと思う。
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コメント
川淵さんの言っていることは噛み付く内容ではないというのは私も同意します。
ただ、Jリーグ、Lリーグを含めた日本のサッカー界の更なる発展、ユースを含めた若手の方針、もちろん資金を得るためのスポンサー対策を含めてなど本来だったら会長が気にしなければ課題は山ほどあるはずなのに、代表の人事という自分の責任外の範囲を言ってるのが問題であると思います。(本来責務を負うのは代表監督のはず)
誰だって自分の担当範囲の仕事について、責任の及ばないかつ詳細が分からない上位層から口出しされると腹が立つし、その仕事がうまくいかなくなるのは明らかでしょう。
これを冷静さを欠いた意見とは少し聞き捨てならないですが。
表現が悪かったかもしれませんが、私としてはそういったニュアンスを含んで書いたのに、気づいてくれなかったのは残念です。
投稿: masser | 2004/10/12 12:30
MASSERさま、長文になってしまっていて、申し訳ありませんが、
そちらのblogの方へ、頂いたコメントについての返信を書いておきました。
投稿: 六甲びと | 2004/10/12 17:59
ども、お久しぶりです。
トラックバック、どうもです。
ボクの言いたいことは
「そのお気持ちもわからないのではないですが。」
に貼られたリンク先でほぼ全部です。
投稿: TEN | 2004/10/12 18:43
紹介どもです。まー少しヒステリックに書きすぎた
ことは否定しません(あえてやってるけど)。
自分のいいたいことはほぼmasserさんが
説明してくれてます。変に発言権も立場も
大きい部外者の人間が他の部署に口を出すことは、
普通の職場を例に出してもあまりプラスとは思えません。
メディアが必要以上にヒステリックに騒ぎ立ててる
のも事実でしょう。でもそれを割引いても無用な
発言だったと思います。
投稿: たか | 2004/10/13 09:05