ブログライター招待企画&天才としか言いようのない福田麻由子の一粒の涙
演劇集団キャラメルボックス「雨と夢のあとに」、
ブログライター招待企画でうかがったということで、
終幕後、脚本・演出の真柴あずきサン(成井豊さ
んと連名)にも質問をできるという機会を得た。
質問を準備しておいてくださいな、ということでし
たので、いくつか準備していった。
で、進行役の加藤プロデューサーが、参加者に質
問を促したのだが、みんながためらう雰囲気で、
手が上がらない。
こういう時には、とりあえず口火をきるタイプの私。
キャラメルボックスや演出・脚本というよりも、この
作品の場合は、どうしても、福田麻由子ちゃんの
ことになってしまうが、仕方が無い。
Q.(この作品を上演する際に、雨役をどうするか、
というが、大きな鍵になる訳だが)福田麻由子
に出会ったから本作をやろうとなったのか、本
作をやろうとなってから雨役として福田麻由子
を発掘したのか?
A.テレビドラマが終わったあと、すぐに舞台化の
話が持ち上がった。ドラマをやっている間から、
非常にキャラメルボックスらしい話と評判もあっ
たし、本人たちもそう思っていたとのこと。
で、雨役の子役を探していたところ、ドラマのプ
ロデューサーから、福田麻由子ちゃんを紹介さ
れた。11歳の女の子だということで、(ドラマの
黒川智花と同年齢くらいの)14~15歳を探して
いるのに話が違うやんと思ったそうだが、「とり
あえず会ってみて」と言われ、会ったところ、成
井さん、真柴さん、加藤さん、いずれもこの子で
いけると思ったそうです。
なるほど、作品企画の方が先立ったのですね。
ほかの方の質問では、少女役を大人の女優が演じ
ると言う演出もあったのでは、という質問もあり、舞
台らしいファンタジーな演出としては可能性はあった
かもしれないが、麻由子ちゃんに出会ったからには、
原作どおりの実年齢の女の子でやるということにブレ
はなかったようです。
で、勢いに乗って、もう一つ質問してしまいました。
Q.演劇作品に過剰な社会的メッセージを読み取る
のもあまり好きではないが、親の子殺し、子の親
殺しといった親子関係の問題の目立つ社会情勢
の中、親子(本当は血はつながっていないのだが)
のお互いを思い合う気持ち、愛情というものを強く
描いた本作品を上演すると言う意味は考えたのか?
A.(社会的メッセージを特に強く意識している訳で
はなかった感じですが)ドラマの時に、公式サイ
トのBBSに、テレビ局の人曰く過去なかったほ
ど(雨と朝晴の親子関係に)感動したといった趣
旨の書き込みがあった。そういった受け手の気持
ちを、舞台作品でも尊重したい、舞台ならではの
描き方をしたい、ということは思われたそう。
その結果、10話分を2時間にするという際に、他の
エピソードはそぎ落として、雨と朝晴との関係性に
集中する脚本になったようです。
真柴さんも、加藤さんも、とにかく麻由子ちゃんのこ
とは絶賛。
例えば、「そこの会話をもっと有機的に」といった演
技指導に対する理解力、反応のよさも舌をまくほど。
謙遜もあるでしょうが、20年やっている俺たちの立
場は、と加藤さんもおっしゃっていました。
で、その加藤さんのブログで、麻由子ちゃんのすん
ごいシーンの紹介が。
朝晴が、二人の思い出の観覧車に乗って、自分が
幽霊であるコトを雨に告白し、そして別れを告げる
というクライマックスシーンでのこと。
客席に背を向け、隣人だった(これも幽霊の)暁子
に誘われて、父・朝晴が、舞台の奥に消えていく姿
を見送るシーンがコチラ。
客席に背を向けて、表情が見えないのに!!
そして、観覧車が地面についたときに、客席側から
声をかける幼馴染・北斗がかけた声に振り返った
シーンがコチラ。
ここに至って初めて客席に麻由子ちゃんの表情が
見えるのでした。
その時には、既に、この一粒の涙が。
この写真の連続を見ただけで、こちらもまた涙が。
それとともに、とんでもない女優だという実感が、
ますます強くなります。
あと、3公演しかないぞ!
<本エントリーのTB先>
ブログライター招待企画に参加された方々。
- 波屋 ありをられのblogさん
- よろず見聞録さん
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