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2006/08/15

「戦犯」と言う言葉を、安易に使うべきではない

こんな日だから、少し書いておきたい。

よくスポーツ報道で、「戦犯(“戦争犯罪”ではなく、
“戦争犯罪人”の略)」という言葉を使う。

最近では、ドイツワールドカップの日本代表の敗退
時に、クロアチア戦で絶対に決めなければならない
シュートをはずした柳沢であったり、体調不良の関
係もあったのかチームの中心に据えられながら冴
えないプレーに終始した中村俊輔、もちろんジーコ
監督の名前が「戦犯」として挙げられた。
また、中田ヒデこそが「戦犯」なのか、ヒデ以外が
「戦犯」なのか、ということで、サッカー論、日本代
表の戦術論として、議論もされたりもしていた。

また、「戦犯」という用語がもっとも良く使われるのは、
プロ野球で、巨人が優勝を逃した時だったりする。
「江川がV逸の『戦犯』」、「原が『戦犯』」、「『戦
犯』清原」と、V9後の巨人の歴史は「戦犯」の歴史
だったとも言えよう。
しかも、エースや四番といったチームの中での責任
の重い主力選手の場合、「A級戦犯」と表現された
りもした(江川や清原は、よくこう表現されたな)

しかし、ちょっと待て。

「戦犯」とは、あくまでも、戦勝国側あるいは国際機
関が、ある戦争が起こった際、開戦の発端となる他
国に対する侵略を仕掛けたり、敵兵・捕虜、民間人
に対して非人道的な扱いをした、紛争や混乱の誘
発の原因となる煽動行為を行ったといった“罪”を
犯したと認定した者だ。

戦いに敗れた原因となった者を指す言葉ではない。

さらに、A級、B級とは、小林よしのりの「いわゆる
A級戦犯」を待たずとも、決して罪の重さの序列を
表すものではなく、単に“問われた罪の内容の違
い”に過ぎない。
まとめると
A級戦犯=平和に対する罪:戦争を遂行したこと
B級戦犯=通例の戦争犯罪:捕虜の虐待など
C級戦犯=人道に対する罪:一般民衆の虐殺など
といったものだと、私は理解している。
どちらかと言うと、「人道に対する罪」のC級の方が、
罪が重いとも評価できるくらいだ。

しかし、A級、B級と書くと、どうしてもAからCの順
に罪の等級が重いと感じがちだ。
こういう誤解を招くから、東京裁判時の日本文に
あったようにイロハを使い、かつ級という序列等級
を想起させる語はやめ、イ型戦犯とかロ式戦犯、と
でも表現した方が良いだろう。
これは、ちょっと余談。

とにかく、「戦犯」は、(大事な)戦いに敗れた責任を
負う者、敗戦の原因となった者を指す言葉ではない。

もちろん辞書的には、「転じて~」と言う表現で、原
義とは違う用法が記載されているかもしれない。

しかし、これだけ、日本の近代史上重い意味を持つ
言葉をそんな安易に「転じて~」、しかも、誤解をより
より強化する方向で使うと言うのはどうなのか?

メディアの考え無しどもが使うのは諦める(本当は諦
めてはいけない)としても、スポーツ好きの方は、自
分のブログなどでは、安易に「柳沢が『戦犯』」などと
という用法はやめてもらえれば、と思う。

珍しく主張してしまいました。

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