どうなのよ、これ。「日本のメディア芸術100選」の結果発表
これも以前紹介した文化庁が主催する文化庁メディア芸術祭が選定する「日本のメディア芸術100選」。
その結果が発表になりました。
結果はコチラ。
ううむ、どうなんだろう、この結果。
別に、自分の見る目が“一般の人”より優れていると言うつもりも無いが、けっこう長くこの関連ジャンルを見てきているので、さすがにこの結果には疑問があるぞ。
アニメ部門】
1位=新世紀エヴァンゲリオン
2位=風の谷のナウシカ
3位=天空の城ラピュタ
エヴァが上位に入るのは、その時代に与えたインパクトという意味では当然だが、1位はさすがにどうなのよ?という感はある。
また、ラピュタは、私も宮崎アニメ映画ではもっとも好きな作品(テレビまで含めると『未来少年コナン』がeverbest)だが、時代に与えたインパクト、ストーリー面やアニメ表現の進化への貢献などからは、特筆すべき作品ではないような気もする。
アトムはもちろん、ヤマト、セラムンの評価は低すぎると思うなぁ。
また、コンバトラーやらボルテスあたりの戦隊ロボットものがまったく入っていないのは日本のアニメ史を俯瞰的に見るならば疑問だし、スポーツアニメが影も形もないのもどうなんだろう。
あと『蟲師』が6位って・・・。今の腐女子の投票の影響かな。
マンガ部門】
1位=スラムダンク
2位=ジョジョの奇妙な冒険
3位=ドラゴンボール
ううむ、偏りまくり。4位もハガレン、9位に『蟲師』、10位に『DEATH NOTE』か。
アニメ以上に、時代に与えたインパクト、ストーリー面やマンガ表現の進化への貢献などとは関係ない結果になっているなぁ。
劇画や少女マンガが本来あるべきポジションより圧倒的に低くなっている気がします。少なくとも、つげ義春、永島慎二、竹宮恵子、萩尾望都、高野文子らが上位に入らなくて、何のマンガのランキングなのかと思う。
アート部門】
1位=太陽の塔(岡本太郎)
2位=明和電気ライブパフォーマンス(明和電気)
3位=魚器シリーズ(明和電気)
ま、これは仕方がないのか。
太陽の塔は、岡本太郎の代表作ということで、上位に入るのは当然としても、アートなんかメディアに近年取り上げられているメジャーなものしか、知らんもんなぁ。
明和電気に票が集まっちゃうのも仕方がないか。
でも、具体とかもの派、荒川修作、八木一夫、近年であれば福田美蘭、さらには細江英公でも澤田知子でもいいからもっと写真家も入ってほしいよなぁ。
エンターテインメント部門】
1位=やわらか戦車
2位=ピタゴラスイッチ
3位=スーパーマリオブラザース
ま、この部門はジャンルが訳分からないくらい幅広いので、特にコメントはなしとしよう。
やっぱり、疑問の残る結果ではあります。
<本エントリーのTB先>
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント