とりあえず、年始にこんだけ読んでみた
なるべく偏見を持たず、どのスポーツに関する本でも、とりあえずは満遍なく読んでみるのだ。
オシム監督に関してのエピソードは、他にもさまざまな書籍でいろいろと紹介されており自分もかなり読んでいるのだが、オーストリー(元オーストリア)のシュトルム・グラーツでの監督時代のオーストラリー人ジャーナリストによるインタビューなので、少し趣が違うかんじ。
『ヤンキース広報術』で触れられている松井選手に関しては、昨日の「カンブリア宮殿」でも、そのぶれない姿勢と誠実な受け答えが好感が持てる。
その松井を、アメリカで支えた広報マンの話だけに、なかなかおもしろかったですよ。
最後の『静かなるホイッスル』は、もうとにかく読んでくださいとしか言えません。
デフラグビーとは、聾者や難聴者などの聴覚障害者によるラグビーのこと。
ラグビーというスポーツは、前にパスを投げられない、必ずボールを持った選手の後ろからフォローしなければならないというそのルール上、後ろにサポートする選手からの声が、ボール保持者に対して非常に重要な意味を持つ。
特にフォワード選手に関しては、スクラムやモール、ラックと言う密集と呼ばれるポイントに殺到し、ボールの争奪戦をするため、視野が極端に狭くなりがちだ。
だから、スクラムハーフの選手が、常に密集に寄り添い、大きな声を出しながら状況を伝える。
もし、自分たちがボールを持ち込んだ密集で、ボールを相手方に奪われ(ターンオーバーされ)たら、いち早く状況を声で密集に突っ込んでいるフォワードに伝えなければ、ディフェンスに対応できず、あっという間にカウンターからトライを奪われてしまう。
そういう意味では、聴覚に障害のある人たちがラグビーでやるというのは、本当にハードルの高いものです。
ラグビーファンである私は、もちろんデフラグビーの存在は認識していたが、そのハードルを越えてきた彼らの10年強の歩みがきちんとまとめられた本を読むと、本当に感動する。
彼らはラグビーを選んだが、他のスポーツでも良い。
障害を持つ方に対しては、ついつい身体を強く使用するスポーツをさせないように、という配慮をしがちだが、少なくとも聴覚障害に関しては、スポーツの可能性は非常にあるのではないだろうか。
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