大徳寺・聚光院、今年の特別公開は見逃すな
恒例となっている、冬の閑散期に行われる、京都の非公開文化財特別公開。
その中でも、大徳寺の非公開塔頭寺院は、特別公開の定番となっています。
大徳寺は、その境内のたたずまいから、私が最も好きな寺院の三本の指に入るお寺。
中学生の行き始めの頃は、塔頭の常時公開は8寺院くらいあったように記憶しているが、いつの頃からか4寺院(大仙院、龍源院、瑞峯院、高桐院)しか公開しないようになり、そのほかの塔頭は、特別公開の時期に2寺院ずつくらい、順繰りに公開されるようになりました。
さて、で、今回の特別公開寺院は、真珠庵と聚光院。
特に、今回重要なのは、聚光院の方。
と言うのも、聚光院にある至宝と言っても良い襖画を、実地に見ることができる最後の機会なので。
聚光院の襖絵は、そのすべてが、日本最大の絵画集団である狩野派の初期、その名声を不動のものにした天才・狩野永徳、そしてその親の狩野松栄の手になるもので、全46面すべてが国宝に指定されている。
日本の絵画の場合、国宝だから必ず美しいという訳ではないのですが、聚光院の襖絵に関しては、室中の「花鳥図」と檀那の間の「琴棋書画図」は、24歳という青年期の天才・永徳ならでは、力強い筆致と鋭い描写力、颯爽とした画風で、やはり納得させられるものがあります。
今回の特別公開を最後に、本物の襖絵は保存修復のために、京都国立博物館に寄託され、現地のものはレプリカに取って代わってしまいます。
以前、応挙寺として有名な兵庫県・香住の大乗寺でも、円山応挙の襖絵が、収蔵庫に収められる前に訪ねたことがあったが、今回も、良いタイミングで行くことができた。
みなさんも、ぜひ、博物館に収蔵される前に、現地のたたずまいの中で、その筆致に触れてください。
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関西おいしいもの♪さんも、この襖絵を「みなさんも、是非、ご覧になってください!! 」とのこと!
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