ドキュメンタリー「ベッカムの素顔」を観た
東京地区では、2月中旬にTBSで、深夜に放送されていたという、ベッカムのドキュメンタリー、「ベッカムの素顔 世界一有名な男の私生活に完全密着!!」が、この日曜日に、関西のMBSでようやく放送されたので、観ましたよ。
もちろん、マンU、マドリー、そしてイングランド代表などの試合、チームや仲間、自身のプレーに関して、ベッカム自身、さらには周囲の人(ユース時代からずっといっしょだったギャリー・ネヴィルや、ジダンも)のインタビューをまじえて、サッカーそのものについて触れた部分もあった。
しかし、この番組の中心は、サッカープレーヤーとしてのベッカムの存在を超越した“メディア現象としてのベッカム”を、ベッカム側からの視点で読み解くということにあったと思う。
たしかに、日本にも漏れ聞えてきたイギリスの大衆紙上でのベッカム(そして、ビクトリア)ねた、特にその取材方法は、いわゆるパパラッチ的に、えげつないものも多かったよね。
フランスワールドカップの退場事件から、奇跡の逆転劇での欧州タイトル、ビクトリアとの結婚、子ども、広告キャラクターなどからの収入によるセレブ生活、ベッキンガム宮殿、ギリシャ戦でのFK、ファーガソンとの確執、マドリー移籍、そして今回の米国MLS移籍(この番組の制作時は、まだ移籍は決まっていない)まで、とりあえず、メディア上でのベッカムの取り上げられ方は、常に異常だった。
そういった“メディア上のベッカム”について、進行役・インタビュアーが、いろいろと質問を投げかけ、ベッカム側の受け止め方、反論を引き出していく。
また、周辺の人のインタビューで、ベッカムの“実像”を浮かび上がらせようとしていく。
しかし、この進行役が、番組内で言っていたが、
このままインタビューして、編集して、番組をつくって、その結果の受け取る制作者としてのギャラよりも、この取材を通じて拾ったネタをゴシップ記事に仕立てて、大衆紙に売った方が何十倍もの収入になるんだと。
ベッカムもそれを十分承知していて、だから、彼自身は、メディアの人間も親しくなって信頼したいというのに、どうしても信頼できない状況になってしまうということが一番辛いと。
これを見ると、もしかしたら、日本のメディアなんて、まだかわいいものなのかなぁ、と思ってしまうね。
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