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2008/03/22

う~ん、重いテーマだ「サッカー奴隷貿易」

ニューズウィーク日本版には、フォトジャーナリストの作品を中心に、ビジュアルに世界の現在の問題を、リアルに感じ取らせるコーナー=“Picture Power”がある。

その3/5週号のPicture Powerのテーマが“Football Nightmares”。

ガーナに巣くうサッカー奴隷貿易

夕方前、西アフリカの息苦しいほどの暑さが収まると、ガーナの首都アクラでは、ほこりっぽい線路の脇から閉鎖された採石場まで、そこかしこにサッカー少年が現れる。
ここでは、何千人もの子供たちが無認可のサッカースクールに通う。
イングランドのクラブチーム、チェルシーで活躍するマイケル・エッシェンなどのガーナ人選手の活躍のおかげで、アクラは欧州チームのスカウト場と化した。
だが、夢を実現するのは、ほんのひと握りだ。ギニアビサウ出身のバーナードの家族は4年前、家を売り払った。彼がフランスのチーム、メッツでトライアル(選考会)を受けられるよう仲介したエージェントへの報酬を工面するためだ。しかし小船でスペインに渡り、なんとかフランスに着いたものの、話は通っておらず、パリの街にほうり出された。
彼は今、路上で安物の時計を売っている。
トライアルのためにアフリカの少年たちが欧州のチームに売られ、見捨てられてホームレスに-まさに現代の奴隷制だ。
パリでその日暮らしをするサイモンのように、現実を家族に打ち明けられない子もいる。「母親にはすぐ送金すると言ってある。でも俺が生きているのは、麻薬中毒者がゴロゴロいるこの場所だ」

という記事と写真だ。

もちろん、記事内にあるチェルシーのエッシェンにドログバはもちろん、バルサのエトゥーやトゥーレ・ヤヤ、ムンタリ(ポーツマス)、アーセナルのコロ・トゥレやエブエ、ソング、エバートンのヨボ。フランスでもマルセイユのカボレとか、(過去には)アヤックスのババンギタやピナールなどもいたな)アフリカ出身でありながら、青田買いされて、ほぼヨーロッパ育ちで、成功をしている選手たちも大勢いる。
アヤックスやフェイエノールトなどはアフリカに正式なアカデミーを設置しているし、コート・ジボワールには、ジャン・マルク・ギユーが設立した有名なサッカーアカデミーがあった。
そこを経由したのであれば、金銭負担にしろ、その後の経歴にしろ、それなりに適正な扱いを受けられるだろうし、トップチームに到着することができれば、それは“アフリカン・ドリーム”というか“フットボール・ドリーム”として、すばらしいことだ。

しかし、そこに似非代理人がからんでくると、話は違ってくる。
一時期の蛇頭のような違法移民の斡旋組織みたいなものがからんできて、この記事にあるように、だまされて、ビザすら不法のもので、パスポートすら偽造で、その後の適切なフットボール世界へのルートが無く、ヨーロッパのストリートに投げ出され、その日暮らしや、ホームレス。下手すれば、犯罪予備軍に陥ってしまうこともあるだろう。

さらに、
「フランスサッカー、そのシビアな育成システム」(『ル・モンド・ディプロマティーク日本版』記事)

FIFAの公認を受けていない専門エージェントが、未成年の身分証に年齢を2つ3つ上乗せして、合法的な移籍に見せかける。後には逆のことも行われるようになった。22、23歳の選手を18歳の期待の星だということにすれば、残りの選手生命(投資の償却期間)が伸びるため、高値で売れることになる。移籍時に育成クラブに金を払わずに済むよう、エージェントが(本人の合意のもとで)選手の身分を偽ることもある。

こんな不正も起こっているそうで。

FIFA、UEFA、そしてアフリカ各国FAの適正なルール・管理・コントロールが必要なのだろうが、“卓越した身体能力”と“規格外のプレー頭脳”があるアフリカ系選手が生み出され続ける限り、そしてヨーロッパでの成功例(その成功確率が、かなり低いものであっても)が続く限り、常に隙をついてアフリカ系選手を食い物にしようとする奴らは絶滅はさせられず、いかんともしがたいのであろう。

もちろん、だからと言ってそういった不正を締め出すために、アフリカからヨーロッパへの移籍を禁止・規制するなんてことは、差別的で、もうできないし・・・。

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