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2009/02/11

本日、天王山!

■いよいよ、本日、大勝負!

今晩、ワールドカップアジア地区最終予選、豪州戦との一戦。
ここで勝てば、1位2位は日豪で決定的となり、他国は完全にプレーオフ出場の3位狙い(日豪戦は捨てて、直接対決に集中)になるでしょう。
しかし、万が一にも日本が敗れるようなことがあると、1位の豪州と日本以下との差が大きくなり、下手したらウズベキスタンまで含めて2位狙いの目が出てきて、各国、全力で、日本をターゲットにしてくることになり、大混戦に巻き込まれる可能性が高まってきます。

そういう意味からしても、最終予選4戦目にして、まさに“必勝”の、本当に天王山のホームの一戦なのです。

さて、そんな状況で、日本はいったいどういうプレー、どんなサッカーをすれば良いのでしょうか。

■今日は「結果」だけではなく「内容」も目指せ

既に述べたように、この一戦の勝敗が本当に大切なだけに、リアリズムを貫き通すことが求められると言う意見もあるでしょう。

しかし、ワールドカップの出場だけでは満足できなくなっている日本人にとって(実は、私個人としては、本当は、連続出場だけでも大したもんだ思っているのだが)、やはり本大会で、強豪相手に「どこまでの質の試合をできるのか、そして勝てるのか」を求めたいところである。
そのためには、強化のプロセスとして、真剣勝負(に限りなく近い状態)で強豪に対して、「内容」を試す必要がある。

だからこそ、ワールドカップ最終予選と言うアジア内での最高のタイトルマッチで、個人能力としては、アジア内最強、欧州の準強豪に匹敵する豪州戦は、結果だけではなく、内容も求める必要があるのだ。

豪州に対応するだけではなく、日本サッカーのあるべき姿、ありたい姿を、主体的に、能動的に、ぶつけて欲しい。

■日本サッカーならではの戦術を

まだまだ日本サッカーのレベルの低かった頃は、一般論としての戦術を適用するだけで一気にチーム力が向上してきた。
オフト監督時代のように、チーム戦術レベルではなく、個人に約束事を徹底するだけで、突然有機的に結びつき、個々の選手が個人能力をチームの中で生かすことができるようになり、アジア内でも勝てるようになってきた。
また、その頃から(本当は、その少し前からかも・・・)個人能力も向上し、個人能力と戦術浸透の相乗効果で、世界の強豪にも、真剣に挑戦できるようなチームになってきた。

しかし、今、そのチーム力向上の流れは停滞している。

それを戦術論の遅れという面で批判する人も多い。
しかし、私は、それは単純な「遅れ」というものではないと思う。

というのも、同じコト=戦術をやれば、結局、ブラジルやアルゼンチン、フランスやスペインと言った個々の選手の質の高いチームに勝てる訳無いからだ。

やはり、日本ならではの選手のコマの性質特質の違いを前提とした、戦術、戦略、チームづくりやユニットプレーの質、個人スキルの方向性を開発し、熟成し、高めていくことが求められると思う。

喩えて言えば、飛車角までちゃんといる駒で将棋をする場合は定石を打てば良いが、日本の場合は、飛車角のかわりに桂馬がいるような駒で将棋をする時に飛車角のいる時のような定石を打ってても勝てるわけが無いということだ。

■日本のならではのコマを生かせ

日本には、おそらくドログバやファンニステルローイのようなFWは絶対に出てこないだろう。
しかし、森島、柳沢、大久保、佐藤寿、田中達といったタイプのFWは、今後も出てくるだろう。

また、森保、吉田、山口、伊東、戸田、明神といった献身的な守備的MFは生まれてくるだろうし、名波、小野、中村俊、小笠原、遠藤、中村憲といった攻撃を担う、質の高いMFは今後も多分可能性はおそらく高い。

こういった日本選手に生まれやすい選手のタイプをベースに、日本ならではの戦術、戦略、ユニットプレーのあるべき姿を築き上げるべきだろう。

そして、確変時の久保やアトランタ前後の前園、さらに現在の松井といったようなスペシャルピースが出てきた際には、それを武器として使うってやり方。

つまり、4-2-3-1だろうが、4-1-4-1だろうが、4-3-3-だろうが、国内では通用するCFタイプを一般論的にポストプレーヤーとして使うという選択はないような気がする。

そのかわりに、玉田、田中達、大久保らの、ちびっ子FWを多めに使い、スペースに飛び出して、グラウンダーのクサビのパスを受けて、攻撃のスイッチとする。もちろん、前から献身的に相手DFを追いまくることで守備の第一歩とするってやり方は、日本ならではの選手の特徴を生かした戦術、プレーになり得るのかもしれない。
アウェーのカタール戦のプレーは、その一つのシンボル的ゲームだったようにも思っている。

だから、今日、ぜひとも、日本サッカーについてのひとつの標準になるような、主体的な、能動的なプレーで、内容で勝って欲しい。

最後に一言、がんばれ!

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