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2009/03/14

いよいよJ開幕! リズムとテンポ:サッカー選手は、ミュージカルやプログレ、上原ひろみ、Prefumeを聴くべし!(その3)

■あえて、リズムを「悪く」しろ 破調や変拍子を

そして、もうひとつ問題なのは、スピードアップを意識しすぎると、パニック状態で
猪突猛進になる傾向
が、日本人選手には昔からあり、そうなると、身についたリズムパターン=たいがいは単調なリズムのままプレーしてしまう、という点です。

よくブラジル選手のプレーにはサンバのリズムが感じられる、とか言われます。
(とういう意味では、アルゼンチン選手にはタンゴのリズム、スペイン選手にはフラメンコのリズムが感じられるのかな。)

一方、日本選手の身体には、どんなリズムがベースとして感じられるでしょうか。
まさか、今の選手たちが、演歌や民謡のリズムという訳ではなく、どちらかというと、子どもの頃から聴いてきているメジャーなロックやポップス(洋邦とも)のリズムではないでしょうか。

しかし、メジャーなロック/ポップスは、4/4などの比較的、シンプルなリズム構成(実は、J-POPの中には、意外にリズムパターンが複雑なものもあるのですが)であることが多く、これのリズム感をプレーのベースとすると、聴衆が踊りやすい、乗りやすいように、相手プレーヤーにもリズムを合わせられ易くなり、対応されやすくなるように思います。

そこで、日本の選手たちには、積極的に意識的に、多様で複雑なリズムパターンを、身体に浸透させて欲しいと思います。
そのためには、移動時などに聴く音楽を、乗りやすい、踊りやすいタイプのポップスばっかりではなく、複雑で、決して踊りやすくない、いやどちらかというと、踊ろうとすると、身体がつんのめるような、引っかかるような、変拍子と呼ばれるリズムを多用した楽曲を聴いて欲しいのです。

そして、変拍子を身体に刻み付けて、その変拍子に乗った(乗りにくいはずの拍子に“乗った”って少し変な表現ですが)プレーを適宜なタイミングで繰り出せば、対応する相手のリズムを崩し、裏を取りやすくなるはずであります。

例えば、日本人として、御馴染みの曲としては、伊福部昭の映画音楽、「ゴジラ♪」などはいかがでしょう。
あまりにもポピュラーなため、意識しないかもしれませんが、実は、4拍+5拍(もしかしたら、2拍+2拍+5拍かも)の変拍子です。
日本選手が、ゴジラの曲を口ずさみながら、ドリブルを突っかけたりすると、意外と相手の裏が取れたりするかもしれません。

あるいは、最近の日本では、超絶技巧のキーボーディスト、上原ひろみなんかはいかがでしょう。おそるべし変拍子を駆使しております。

もちろん、私の大好きなプログレ系もお勧めです。
プログレの中ではメジャーな、キング・クリムゾン、YES、EL&Pなんかももちろんよろしいですが、RUSHあたりなんぞが比較的なじみ易いのではないでしょうか。

なに?
こんなリズムを肉体化、身体化できない?
そんなこと言わせません。
日本人の女の子でも、やれるのです。

このとてつもない少女をご覧ください。
すんごいキーボード
すんごいドラマー

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2009/03/13

いよいよJ開幕!リズムとテンポ:サッカー選手は、ミュージカルやプログレ、上原ひろみ、Prefumeを聴くべし!(その2)

■テンポアップ至上主義は是か非か

さて、となると、相手を崩すためにはどうすれば良いのか。

つまり、音楽で言えば、聴衆が、プレーに乗り切れずに、うまく踊れないようにするには、どうすれば良いでしょうか。

すぐに考え付く方向性、そしてどうやら現在の日本サッカーが追い求めている方向性とは、相手がついてこれなくなるまで、破壊的なまでにテンポアップするというということのようです。

まぁ、今のテクノサウンド(BPM200なんて、ハードコアテクなんてのもあります)的な方向性でしょうか。
たしかに、正直、私みたいなおじさんには、今のクラブサウンドのようなBPM=テンポがひたすら速い楽曲は、リズムを取ろうにも、腰砕けになってしまい、ちゃんとリズムに乗って踊ることなんてできません。

同じように、サッカーで(ラグビーでも)、圧倒的にパススピードを上げ、ワンタッチという速い球離れのタイミングで、かつランニングスピードも全力疾走で動き回る、ボールを動かしまわるということを行えれば、たしかに、相手ディフェンダーもついてこれずに、後手後手にまわり、ボールの行き先について行けず、フリーランニングした選手を見張ることができず、守備網が崩れていくことになるでしょう。

しかし、問題は、サッカーという競技をプレーするに当たって、現実的に、どこまでテンポを上げることができるのかということです。
そして、そんな速いテンポで、正確なプレーができるかどうかということです。

音楽で言えば、テクノサウンドが、あそこまで破壊的にテンポ=BPMを上げることができるのは、リズムマシン、シンセサイザーというマシーンだからできるのであって、例えば、日本のドラマーの中でも手数王と言われ、菅沼幸三さんのような、どんなにすごいドラマーであっても、BPM200で、きちんとリズムキープして打ち続けろと言われれば、おそらく、さすがに無理だと思います。

同じように、サッカーでも、とにかく、何がなんでもテンポアップだと言われると、さすがに、アンリだろうが、ロナウジーニョだろうが、カカーだろうが、メッシだろうが、クリスチャーノ・ロナウドだろうが、ミスを多発するのではないでしょうか。
日本人選手なら、言うまでもありません。

だから、私は、単純にテンポアップするという方向性には、反対です。

■チェンジ・オブ・ペース -テンポを意識的に変えろ-

また、もうひとつ、リズムやテンポに関して、よく強調されるのは、チェンジ・オブ・ペース、いわゆる「緩急」や「タメ」です。

例えば、日本の最近のポップスなども、意外に複雑な楽曲構造していて、Aメロ・Bメロからサビに入ったとたん、突然、ベースとなるテンポが上がって盛り上げるというアレンジはよく聴かれます。

ある一定のテンポ、例えばBPM100~110くらいでプレイをしばらく続けて、聴衆にそのテンポに合わせたダンスをさせてから、一気に、BPM140~150くらいに上げると、聴衆もそのテンポに合わせきれず、ダンスのステップや腰が崩れてきたりします。
(今の若い世代なら、BPM150くらいなら、しばらくの間同じテンポだと結構しっかりとついてこれるにも関わらず)

同じように、基本的に、絶対的なスピードを追い求め難い(BPM200は目指せない)日本サッカーは、オフェンスとディフェンスとの間に、相対的なスピードの差を作り出す。
つまり、あえて、ゆっくりめな一定のテンポでプレーして、相手のディフェンダーをそのテンポに対応させて、目と体を慣れさせておいてから、一気にギアチェンジで急激にテンポアップするというプレーを徹底して追い求めるべきでしょう。

個のプレーで言えば、カカーのドリブルなどは、緩急の象徴として、理想形のひとつです。
また、ユニットでの一連のパス回しのプレーにおいても同じで、タテのくさびのパスを合図に、一気にテンポアップをすべき、ということは良く中継解説などでも耳にすることです。

こういったチェンジ・オブ・ペース、緩急を意識したプレーを、大久保や松井はもちろん、家長や金崎、香川に内田、森本や宇佐美、いやさらなる若手が、もっとできるようになれば、それは日本サッカーの可能性を広げることに繋がるでしょう。

ただ、日本でチェンジ・オブ・ペースと言う時、どうも、上記のような個人のドリブルや、一連のパス回しの中の二つのシチュエーションだけで考えがちなような気が、私はしています。

それ以上に大切なのは、試合全体でのチェンジ・オブ・ペース、テンポの変化ではないでしょうか。

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2009/03/07

いよいよJ開幕! リズムとテンポ:サッカー選手は、ミュージカルやプログレ、上原ひろみ、Prefumeを聴くべし!(その1)

■日本サッカーのリズム感が気になる

いよいよ今日からJリーグも開幕して、サッカーファンとしては、嬉しいp(^0^)v季節がやってきました。
個人的には、WBCなんかよりも、正直ワクワク感がちょっと違います。

さて、そんな日本のサッカーなのですが、日本代表、さらに応援しているヴィッセル神戸のサッカーを含めて、見ていて、やはり気になることのひとつを改めて考えてみたいと思います。
それは、プレー全体のリズム感についてです。

「日本のサッカーには、リズム感が感じられない」、特に「日本代表は、パス回しのリズムが悪い」などと、よく批判されます。
私も、同じように日本サッカーの全体的な傾向として、リズムが悪いと感じています。
しかし、私の言いたい「リズム」という言葉のイメージは、もしかしたら、他の方とは少し違うかもしれません。

■そもそもリズムとは?

まず、リズムというのは、音楽用語でありますから、めっちゃ基本にかえって、音楽におけるリズム及びそれに類する概念について、確認してみましょう。

まず、リズムに関係する、一番ベースとなる概念と言うか、基本単位は拍≒“ビート”だと思います。
ドラム等の打楽器やベースと言った低音系の楽器が、ドン・ドン・ドン・ドンでもズン・ズン・ズン・ズンでも良いですが、等しい間隔、一定のスピードで音が刻んでいく、その一音、一音という基本的な音要素の単位(正確には、ひとつの時間単位といった方が良いのかも)が、拍≒ビートです。

そして、この基本単位であるビートを、どんなスピードで打っていくのか、その速さをテンポといいます。
特に、一分間にどれだけビートを打てるのかが、BPM(Beats Per Minute)ということでして、メトロノームとかリズムマシンで設定することが可能です。

例えば、1秒に一拍ずつ、トン、トン、トン、トンと言うのと、1秒に二拍ずつ、ト、ト、ト、ト、ト、ト、ト、トと言うのではBPM=60とBPM=120で、後者がテンポが倍(に早い)ということになります。

で、一般的には、この一拍ずつが、まったく等価ではなく、その音量や音質で、重軽強弱が生じます。
そして、この重軽強弱が、一定の間隔で同パターンを繰り返すことがありますが、この繰り返しの最小単位がリズムパターン≒拍子と言えるのだと思います。

例えば、
ズン・チャッ・チャッのワルツは、強・弱・弱→強・弱・弱で3拍子となります。
また、もっともポピュラーはリズムと言って良い4拍子は、強・弱・中・弱→強・弱・中・弱とか、弱・強・弱・中→弱・強・弱・中など、いくつかのパターンがあります。

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2009/03/06

いよいよ開幕ですね

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いよいよ、明日、Jリーグ開幕です。

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ヴィッセル神戸は、あさって8日、日曜日に、アウェイで京都との対戦で開幕です。
その試合で、新人の大屋選手が先発という話もあるようです。

「神戸ルーキー大家、開幕デビューあるぞ!」

ところで、昨年まで神戸に在籍のレアンドロ(ガンバ大阪)が、ひどい発言を!

「正直、神戸にはなかったボールをつなぐサッカーができた」

ちょ、レアンドロ~!!

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