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2009/10/04

ミシュラン京都大阪版

この春に、東京版に続いての、刊行を発表したミシュランの京都・大阪版が、いよいよ発売が近づいてきました。

「日本食を、フランス人の舌でわかるのか?」
(とは言うものの、調査員は、日本人だって話もありますが)
「料理を格付けすること自体がいや」
「フランス人の植民地主義的な価値観がいやだ」
「何百年も続くお店の歴史が、一年だけで評価されるのは、それは違うと思う」
などと、特に京都の伝統ある日本料理店がミシュランに格付けされることに、いろいろと批判もあるところではあります。
特に、関西の食系を中心に語る文化人のほうに、その傾向は強いようです。

が、一方では、まっとうな評価であれば、それはそれで、きちんと受け止める覚悟も求められているというように、一部のお店は認識しているようで、最終的に、どういったお店が、掲載されるのか、興味深いところです。
(ただし、ミシュラン側は、あくまでも掲載するしないはミシュランが判断するということで、店側から掲載拒否と言われても、載せるもんは載せるというスタンスだそうです)

また、いくら事前に侃々諤々やっていたとしても、受け手側は勝手なもので、実際、発売されたら、星のついたお店に予約が殺到するという、東京版と同様のフィーバーが
起こってしまうのではないですかねぇ。

ただ、実際の評価にあたりましては、フランス人って、かなり“日本”好き=ジャポニズムなところもあり、日本食店舗に対しては、味だけではなく、彼らから見たら圧倒的にエキゾチックなお店の雰囲気も含めて、評価が甘くなるところは出てくるんじゃないかなぁ・・・。

たとえば、「瓢亭」とか、「吉兆嵐山本店」、「祇園佐々木」や「菊乃井」、さらに「美山荘」「草喰なかひがし」「上賀茂秋山」なんかは、あの佇まいを含めて「トレビアーン」ってなことに
なって、星三ついくんちゃいますか?

一方、やはりフレンチやイタリアンなどは、自分たちが本場やという意識も強いし、評価のハードルが高くなるでしょうね。

「ラ・ベカス」や「エヴァンタイユ」、「ラ・ベ」といった本格派だけでなく、「イル・ギョットーネ」や「よねむら」、「カハラ」などの京都ならではの素材や技を活かしたり、日本料理的ニュアンスを加えた、変則派でも、行って、星一つかもしれませんねぇ。

はて、さて、どうなるんでしょうか…。

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