素人なりに岡田ジャパンの戦術的問題点について考えてみる(その1)
女子カーリングをはじめとするバンクーバー五輪の熱戦に集中していて、しばらく忘れていたのだが、ゼロックススーパーカップが行われ、来週いよいよJリーグ開幕ということで、サッカーに意識を戻したところで、改めてベネズエラとの親善試合、東アジア選手権の3試合の合計4試合を思い返して、正直、ワールドカップ南アフリカ大会に向けて、絶望的な気持ちになってしまった。
後藤健生さんはじめ、一部論者の方、岡田監督なら心配することはないという意見もある(例:武藤文雄のサッカー講釈 さん、)ようだが、正直、世論(とやら)の多くと同じく、私は監督交代は積極的にあってしかるべきという気になっている。
そんな状況の中、「世界が指摘する岡田ジャパンの決定的戦術ミス」という本が出版された。
これまでも、杉山茂樹の「数霊術(笑)」本
なども含め、戦術本もいろいろと読んできた(そう言えば、後藤健生さんって、戦術本は書かないんですよね。サッカー史
は書いても。)が、その中でも、もっとも納得がいく内容であったし、タイミング的にも絶妙であったと思う。
まず、この本の中身に触れる前に、杉山茂樹のものを中心に、他の戦術本についての不満点に、少し触れてみたい。
従来の戦術本は、ご存知「数霊術」的に、3-5-2やら、4-2-3-1やらの、オリジナルポジションでの選手の配置での優劣しか語っていないものがほとんどであった。
たしかに、基本的なポジションの関係が、大切なのはよくわかる。
しかし、こういう記述の仕方では、対戦ゲームとしてのサッカーの、本質的な面白さの一つであると、ゲームの中でのかけひき、それによる流れの変化、ダイナミズムが見えてこないと私は思う。
杉山流を極端に言えば、4-2-3-1対3-4-1-2では、その布陣上の優劣によって、試合をする前から4-2-3-1が勝つ、と言っているようなものだ。
そして、試合途中で大きく流れが変わっ逆転した試合としては、チャンピオンズリーグのリバプール対ACミランの大逆転の試合や、ユーロ2004のチェコ対オランダ、さらに2002年の韓国対イタリアといった極端な特殊例をあげている。
あたかも、ゲームの流れを変えるためには、布陣の変更をともなう選手交代しか方法論がないかのごとく、強調して主張しているようにとれる。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント