素人なりに岡田ジャパンの戦術的問題点について考えてみる(その3)
ふと思ったのだが、もしかして、岡田監督はじめ、日本代表スタッフは、サッカー大国が、わざわざ”弱小”日本なんかの研究はしてこないとでも考えているのだろうか?
あるいは、逆に、オランダやデンマーク、カメルーンに、日本の研究しなくても大丈夫だと思わせるために、この時期、わざとあんなひどい試合をしてみせたのだろうか?
そして、その裏に、「本番までは絶対に見せられないが、やったら世界は仰天するぜ!」みたいな策があるとか…
チームマネジメントに、そのくらいの権謀術数があれば、それはそれで、もう脱帽ものなのですが。
そうあって欲しいなぁ(--;)
さて、今度は、攻めの方に関しても、少し考えたいと思います。
基本的には、今の日本代表は、徹底的にボールを回してほころびを丁寧につくっていくサッカーを指向していると言ってもよいでしょう。
そのために、攻め口が遅い、ボールは回っても決定機がつくりだせない、ポゼッションのためのポゼッションになっているという批判もあります。
しかし、今の日本代表は、実は、ボールを奪い返した際に、速攻を狙うシーンもけっこうある。
だが、どうやら前述の⑦が原因となって、早く攻めようと思っても効果的に攻められず失敗に終わる。
そのため、攻撃の際、ある程度ボールを保持できているシーンばかりが印象に残り、全体的に時間がかかっているように感じるのではないだろうか。
そこで、やはり速攻ができるように、本書で指摘されているように一から修正するべきか、と言われると、少なくとも、ワールドカップまでにはしなくても良いんじゃないかというのが私の考え。
というのも、間に合いそうにないからという消極的な理由であるが。
本当は、2002のベルギー戦の鈴木隆行のゴールのようなプレー、あるいはシドニー五輪予選の中村俊輔からの美しいライナーのパスからの平瀬のゴールのようなプレーも欲しい。
ただ、それも求めるためには、あまりにも時間が足りない。
だから、正直、パスを回して、ボールキープをするんだったら、もっと徹底的にやれば良いと私は思う。
「回させられている」と感じるのではなく、「回しているんだ」と、堂々と、言えば良い。
そこで、焦れる必要はない。
焦れるのは、ボールを持っていない相手だ。
サッカーって、基本的には、ボールを持っている方が楽しい。
それは、一流プレーヤーでも一緒。いや、一流プレーヤーであればある程、やっぱり、ボールを持っていたい。
エトゥーやベントナー、ファンペルシーなんか、ボールを持てないと、絶対に焦れてくる。
カメルーンのDFなんて、絶対にしびれを切らせて、あほみたいに上がってっきて、ラインの統率なんか取れなくなってくるって。
そうなるまで、回し切ってしまえばいいじゃないか。
そうするために修正すべき問題は、長くボールをキープする局面ですら、前述の⑨などの原因によって、実は、質の良いボール回しができていないという点ではないか。
回している途中に、せっかく本来安全圏でのパス回しのはずなのに、なんか詰まった感じのポジショニングになって、ミスパス(もちろん、出し手のミスもあれば、受け手のミスもある)によって、不用意にルーズボールになってしまう、最悪の場合相手ボールになってしまうというシーンは結構ある。
それが繰り返されると、今の日本代表では、前述の⑧が原因となり、守備で耐えきれなくなってしまう。
だから、もう一度、本気でポゼッションを徹底しよう。
そして、50/50で攻められるかもしれない時であっても、あえて、攻めない時をつくったって良い。
崩れていない相手をむやみに力づくでこじ開けようとしても効率が悪い。
崩すためにはタイミングをはかる必要がある。
常に仕留めを狙わなくても良い。
布石として、仕込みのプレーをする。
ボールをキープし、ボール回しをし、短めのフリーランニングを繰り返すことで、まず相手の動きを探る。
そして、相手にこちらの一定パターンを植えつける。
こういったことを、丹念にしていこうじゃないか。
相手が神経を使い続けなければならない状況を作り、集中力と体力を徐々に削いでいこうではないか。
そうやって、表のプレーを見せ続けて、十分仕込みがすんだところで、突然、裏のプレーを入れて仕掛ける。
相手の対応の基本パターンが崩れる。
すると、別の場所に急所が生まれる。
そこを一気に攻略して、仕留める。
自分たちだけを見るのではない。
相手を見るのだ。
相手の状況を見るのだ。
相手の心理を見るのだ。
こういった相手との駆け引きを、思いっきり楽しんでほしい。
こっちが主体的にプレーを組み立ててほしい。
自ら焦れるな。
自ら焦るな。
相手を焦らせろ。
ガンバ大阪や、サンフレッチェ広島という好例も国内にある。
適切にメンバーを選べば、そして、意思統一をすれば、今の日本代表にもできるはずだ。
そう信じている。
<TB先>
attacking phase さんも、同書の分析を踏まえて、岡田監督のサッカー日本代表を批評しておいでです。
FLスタッフ日誌さんは、本書を読まずに岡田ジャパンは語れないとおっしゃっています。
大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ) さんも、本書について、触れておいでです。
恐るべきスポーツ見巧者である、プロパガンダファクトリー さんは、まずは日韓戦について、観戦記をエントリー。
できれば、党首さんの岡田監督のサッカー日本代表評を早く拝見したい。
FCKSA55 さんも、岡田ジャパンについての問題点についての改善点をエントリーされています。
徒然フットボール <南アフリカワールドカップチケットGETの道 さんも、日本代表の修正点を指摘。
「やってみるさ」さんは、オランダ戦にきちんと帰れ、と主張されておいでです。
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