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2010/05/03

西(播磨)の法隆寺、鶴林寺はすばらしいたたずまい

兵庫県加古川市に建つ鶴林寺は、聖徳太子霊場第27番、その他にも新西国霊場や西国薬師霊場の札所ともなっている、古刹です。

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古くは山陽道の宿場町で、工業都市でもある、加古川の市街地、ふつうの住宅街の中に水路と白壁をめぐらした境内があらわれます。

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周辺は鶴林寺公園として整備されています。参道の突き当たりに、三間一戸重層入母屋造本瓦葺の重厚な仁王門が、参拝客を迎えます。

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その寺宝の多さから、また聖徳太子との関係が深いところから、「播磨の法隆寺」「西の法隆寺」とも異称される古刹です。

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寺伝によれば、589年に聖徳太子が、この地に隠遁していた高句麗の僧恵便のために、秦河勝に命じて創建したとされ、その後、第3代天台座主の慈覚太子円仁が諸堂を整備、天台宗に改宗。その後、鳥羽天皇の勅願寺として、現在の寺名になる。

鎌倉時代に聖徳太子信仰が高まる中、法華堂が太子堂と呼ばれるようになり、播磨国では、斑鳩寺とともに、太子信仰の中心となり、隆盛を誇った。

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仁王門を抜け、境内に入ると、正面に建つのが国宝の本堂。

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桁行7間梁間6間単層入母屋造本瓦葺の重厚な建物。室町時代(応永4年=1397年)建立。前回紹介した大阪・河内長野の観心寺の本堂と並んで、和様天竺様禅宗様の折衷様式の代表的な遺構とされます。
内部の厨子には、秘仏の薬師三尊像と二天像(ともに重要文化財)を安置する。

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建物軒の組物は、二手先に蛇腹支輪を用いているが、斗供と支輪は和様であるが、 隅柱上には天竺様式の大斗をのせています。中備には唐様の双斗を置き、和様式の板蟇股が支えるなど、 各所に折衷様式が見られます。

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外陣では、唐様の海老虹梁が架けられていますが、その飛貫部分の木鼻の繰形彫刻は天竺様式となっています。 さらに、外陣内側には、錫杖彫りのある唐様式の大虹梁を架け、この中央に和様蟇股や唐様式三斗を載せるなど、随所に折衷様のみどころがあります。

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境内には、鐘楼、観音堂、護摩堂、常行堂、新薬師堂、講堂などの諸堂が建ち並びます。

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入母屋造本瓦葺、袴腰付きで桁行3間梁間2間の鐘楼(重要文化財)。梵鐘は、朝鮮からの請来品で、黄鐘調(おんしきちょう)と言われる澄んだ高い音色でよく知られます。

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本堂の左手に建つ常行堂。平安時代の建立で、桁行3間、梁間4間、寄棟造本瓦葺の重要文化財。蔀戸が、平安時代の穏やかな雰囲気をかもしだしています。
阿弥陀仏の周囲を歩き続けながら念仏を唱えるという天台宗の修行である常行三昧を行なうための専門の堂であり、延暦寺、臨王寺など、かなり格式のある天台寺院にしか見ることができない。

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本堂の右手手前、常行堂と対象の位置にあるのが、鶴林寺の象徴とも言うべき、国宝太子堂。

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平安時代建立の3間四方宝形造檜皮葺の国宝。
堂内に壁画の聖徳太子像があることから、鎌倉時代以降、太子信仰の高まりとともに、太子堂と呼ばれるようになったが、本来は法華三昧をおこなう「法華堂」と称された堂で、本堂手前左方に建つ常行堂と対をなしている。

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堂の正面に奥行き一間の礼堂をつけ、軒先から突き出た縋破風の曲線が美しい。四周には濡れ縁が巡らされでいる。

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こちらも蔀戸が、檜皮葺とあいまって、平安時代の貴族的な軽やかな雰囲気が感じられる。

堂内には、平安時代絵画の稀少な遺品である壁画がある。東側壁面には、聖徳太子像が描かれ、中世から厨子で覆われ、秘仏扱いとされている。また、来迎壁には九品阿弥陀来迎図と釈迦涅槃図が、天井小壁や柱にも仏画が描かれている。黒ずんでいて肉眼では図柄を確認できないが、赤外線写真で全貌が確認された。

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境内南西にある三重塔。室町時代の建立。朱塗りの柱、高欄などが色鮮やか。

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行者堂。室町時代の建立で、重要文化財。前面春日造、背面入母屋造の本瓦葺。

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主要な堂塔だけで16棟の大伽藍を有するが、鎌倉・室町期には寺坊だけで30以上を有する規模であったというが、現在でも、3つの塔頭が、伽藍の北に並んでいます。

寺名の「鶴林」とは、釈迦が涅槃をした「沙羅双樹の林」を意味するが、それにふさわしい、品の良い瀟洒な伽藍のたたずまいがすばらしい、一度訪ねるに値する名刹であります。

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