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2012/09/14

アラブ・エクスプレス展@森美術館

日本でも屈指の
モダンアートのキュレーター
アートプロデューサーである
南條館長のもと、
刺激的な展覧会を提供し続けている
六本木ヒルズ最上階に位置する
森美術館。

中国のモダンアートを
かなり網羅的に紹介する
展覧会なんかもありましたが
今回は
イスラム圏アラブエリアの
モダンアートがテーマ。

アラブ・エクスプレス展@森美術館

アラブ、イスラムと言っても
日本人が一般的にイメージする
砂漠に駱駝に油田にと言う
画一的なものとはかなり異なる
多様な社会状況や事前環境、
文化歴史があるため、
さすがに北アフリカから
中央アジアや南アジアに至る
全エリアではなく
アラビア半島周辺に
絞っての紹介となっています。

アラブ・エクスプレス展@森美術館

このエリアは
カタールやアブダビなど
オイルマネーを生かした
超近代都市化による経済活動により生まれた
イスラムの宗教的伝統との間の矛盾や
貧富の格差、世代間の断絶。
西洋キリスト教圏やイスラエルとの
紛争によるリアルな戦闘の傷痕など、
様々なモダンアートのテーマとなる
社会的状況があるため
いま
非常に注目を集めているそうだす。

アラブ・エクスプレス展@森美術館

正直、
欧米や日本のものに比べて
洗練はされていない感じではありますが、
プリミティブな表現の意思のパワーは
感じ取れたような気がします。

アラブ・エクスプレス展@森美術館

さらに
この展覧会が素晴らしいのは
クリエイティブ・コモンズという概念のもと
作品の撮影が可能なこと。

アラブ・エクスプレス展@森美術館

本来
アートとは
そのコンセプトやメッセージを
届ける射程距離を広くとる
公共性が大切だったはず。
それを、最近では
制作者や所有者の権利を保護するあまり
クローズにしがちでした。

クリエイティブ・コモンズとは
その現代ビジネス的な慣習に対する
カウンターの意思として
提示されたコンセプト。

今後
多くの創作物が
コモンズの思想に共鳴することを
期待します。

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